投稿時刻 

Friends.nico.md

タイトル friends.nico
画像 friends.nico
ドメイン https://friends.nico/
管理者 株式会社ドワンゴ
日本
開始日 2017年4月19日
終了日 2019年4月28日
ソースコード GitHub
愛称 ニコフレ、フレニコ、ニコニコ鯖

friends.nicoとは、かつて株式会社ドワンゴが運営していたMastodonサーバーである。

目次

概要

株式会社ドワンゴが「お試し」として2017年4月19日に公開したMastodonインスタンス[1]

インスタンスを立ち上げた運営のまさらっき氏によれば、ドメイン名は「けものフレンズ」から来ているとのこと。

インスタンスのドメインに使用されている「**.nico**」は株式会社ドワンゴの所有するトップレベルドメインであり、friends.nicoはnicoのTLDを使用した唯一のインスタンスであった。

日本のインスタンスの中ではpawoo.netmstdn.jpに次ぐユーザー数を誇り、各メディア媒体ではその3サーバーを指して「3大インスタンス」と呼称された。

2019年3月末、2019年4月28日付でのサービス終了予定が発表された[2]。その後2019年4月上旬、同運営チームにより、ドワンゴやニコニコとは関係のない新規インスタンス「best-friends.chat」が発表され、「二期」とされた(実質の後継インスタンスである)。サービス終了は予定通り4月28日に行われた。

特徴

GitHubで公開されているMastodonのマスター版とは大きく異なり、多くの独自機能が追加されていた。

ドワンゴのインターンシップの一環としてインスタンスの独自機能を企画・実装するという課題も行われており、実に多様な機能が実装されている。

ニコる

ニコったリスト

かつて同社のサービスであるニコニコ動画で実装されていた[3]コメントにアクションを付ける機能「ニコる」が移植されたもの。機能面はお気に入りと全く同じであるが、UIのアイコンやそのラベルが全て置き換えられている。また、「:nicoru:」と入力する事で絵文字としても利用可能。また、「:nicoru45:」など数字を含めるとその数字の角度分傾いて表示される。

niconicoアカウント連携

niconicoアカウントと連携

同じく同社のサービスであるニコニコ動画のアカウントと連携する機能。これは飽くまでオプションであり、インスタンスの利用に必須なわけではないが、インスタンスへのログイン時にniconicoアカウントを利用してソーシャルログインが可能になる。また、プロフィールにniconicoアカウントのプロフィールページへのリンクが表示されるようになる。

niconicoへの簡易リンク

ニコニコのコンテンツに付与されるID(URLに表示される最後の部分 例: sm9)をトゥートに含めるとリンクとして認識される。また、フルURLを入力すると省略され、IDのみがリンクとして表示される。 対応しているのはsm(動画)、so(チャンネル動画)、lv(生放送)、im(静画)[4]、nm(NMMからの動画)、ch(チャンネル)、co(コミュニティ)、nw(ニュース)、gm(RPGアツマール)、ar(ブロマガ)、td(立体)、nc(コモンズ)、mg(漫画)、bk(電子書籍)、kn(ニコナレ)、mylist/(マイリスト)。

また、ニコニコ大百科へのリンクをトゥートすると、URLが省略されて項目名がリンクとして表示される。そして、ニコニコ動画の「タグ」と同様に、リンクの横にカスタム絵文字であるニコニコ大百科のアイコンが表示される。

@ピザ

「@ピザ」とトゥートするとピザーラの注文ページに遷移する。ニコニコ動画における同様の機能を再現したもの。

ニコニコ形式

ニコニコ形式

ニコニコ動画のコメント機能で画面の右から左へとコメントが表示される機能を模倣した独自機能である。トゥートの色や配置、大きさはランダムで決定される。 また、非ログインユーザーでも閲覧が可能。ログインしていれば、ニコニコ動画同様に書き込みを行うことができ、書き込みをクリックすることで「ニコる」ことが可能。

動画タイムライン・生放送タイムライン

ニコニコ動画や生放送に付与されるIDが含まれたトゥートのみを表示するタイムライン。

お気に入りタグ

お気に入りタグ

頻繁に使うハッシュタグなどを登録しておける独自機能。トゥートカラムの下部に表示されているタグをクリックすることでいつでもハッシュタグのタイムラインにアクセスが可能なほか、右側にあるアイコンを押すことによってトゥート入力欄にタグを固定出来る。

アンケート

アンケート

Twitterのアンケート機能と大筋は同じで、トゥートにアンケートを付与できる。入れられる選択肢は2〜4つで、投票できる時間はトゥートされてから30秒間。時間切れとなると自動的に投票結果がトゥートされる。投票はインスタンス内でしか出来ないが、アンケート結果は他インスタンスからも閲覧が可能である。

ハイライトキーワード

単語を登録しておくと、その単語が含まれたトゥートが色付きで強調表示され、デスクトップ通知されるようになる。

ユーザー絵文字

:@hoge:のようにコロンとコロンの間にユーザーのIDを入れると、そのユーザーのアイコンを絵文字として使えるという機能。

ニコニコ動画プレーヤー

ニコニコ動画プレーヤー

有効にすると、ニコニコ動画への簡易リンクをクリックした際に動画がトゥートカラム下部で再生できる。

再生中の動画IDをトゥートにコピーして共有することも可能。

ニコニコ動画ランキング

ニコニコ動画ランキング

ニコニコ動画のランキングを表示できる。ニコニコ動画プレーヤーを有効にしている場合は、動画をクリックするとニコニコ動画プレーヤー側で再生される。

文字数制限の緩和

プロフィールの文章の文字数制限が800文字まで緩和されている。

初期カラム配置の変更

デフォルトのマストドンではホームカラムが配置される位置に、ローカルタイムラインのカラムが配置されるよう変更されている。これは、インスタンスにローカルタイムラインを会話の場として利用するユーザーが多いことを受けてのものである。

お知らせ

トゥートカラムの下部に、運営によるお知らせを表示できるスペースが設けられた。横には「ニコるくん」が表示され、押すと実際にニコる事ができた。

歴史

  • 2017年4月16日、mstdn.jpにおいて「ドワンゴがインスタンスを立てた」という誤情報が広まる[5]。この時はデマであったということで収束した。
  • 2017年4月19日、サービス開始。
  • 2017年4月21日、mstdn.jpの管理人であるnullkal氏が同社への入社を発表するも、両インスタンスの統合の予定は無いとした[6]
  • 2017年4月27日、iOS版の公式アプリがリリースされた[7]
  • 2017年4月29日〜30日、ニコニコ超会議の「超ニコニコ未来開発」ブースにおいて、friends.nicoのブースが設置された[8]
  • 2017年6月30日、ガジェット通信主催による大規模な「マストドンオフ会」が行われた[9]
  • 2017年7月19日、Android版の公式アプリがリリースされた。
  • 2017年8月24日、アンケート機能がリリース。
  • 2017年11月18日、リアルイベント「@TOKYO」が開催され、それに伴いニコニコ動画プレーヤー・ニコニコ動画ランキング機能がリリース。
  • 2018年3月6日、ニコニコ大百科のリンク省略機能がリリース。
  • 2018年4月1日、エイプリルフール企画として、インスタンス上で運営によるメッセージビデオが放映された。
  • 2018年4月29日、ニコニコ超会議の開催日に合わせ、インスタンスの1周年を記念したリアルイベント「超一周年セレモニー」が開催された。
  • 2019年3月28日、サービス終了のお知らせが公表された。
  • 2019年4月28日、サービス終了。同日開催の「ニコニコ超会議」では終了に際したリアルイベント「卒業式」が行われ、ユーザーへの「卒業証書」が配布された。

ルール

friends.nicoとしてのローカルルールのほか、niconico関連サービスご利用にあたってniconico利用規約 に従うことを求めている。

用語・スラング

  • 青い鳥は燃やせ

青い鳥とはいわゆるTwitterのことで、friends.nicoではTwitterの単語を直接表記すると「燃やせ」などと書き込まれるテンプレが存在する。

また、friends.nicoにおいて普通にTwitterについて言及する際にはこの「青い鳥」表記が用いられる。

いわゆる「あけましておめでとうございます」の略だが、friends.nicoでは日をまたぐたびにこれがトゥートされる[10]

0時が来ると一斉に「あけおめ」などとトゥートしてから「ぬるぽ」や「ちくわ大明神」「オレオ」などいった様々なテンプレネタを繰り広げる。

  • あのねあのね

friends.nicoはローカルタイムラインがチャットルームとして使用するユーザーが多く、多くの話題が頻繁に移り変わる。

その中で、ある1人のユーザーが発言で他のユーザーの気を引く際に使用していた[11]のを他ユーザーも使用するようになり広まったものである。

誰かが本命の発言の前に「あのねあのね」と発言すると「なになにー?」等と返すのがテンプレ。

この発言はタイムラインの流れを急減速あるいは急加速させ、皆が1ユーザーに注目する状況を作る、非常に強い効果を持つ。

その特性を逆手に取り、大した用事もなく「あのねあのね」で注目を集める通称「あのね詐欺」も確認されている。

  • おあひょう

あるユーザーが「おはよう」を誤字したところ[12]、それが広まったもの。

主に目覚めた時などに「おはよう」と同様に使われる。

  • オレオしりとり

オレオという言葉だけで延々としりとりを繋げること。

もともとは別所で流行っていた様だが、何故かfriends.nicoにも定着した。

派生としてドワンゴ社員の江添亮氏の苗字「えぞえ」[13]や、最近では「トマト」や「やずや」など様々な単語がしりとりに使われている。

  • ごちうさタイム

午前4時ごろから午前8時ごろにかけて、「ご注文はうさぎですか?」のキャラクターなりきりがタイムラインに多く浮上することから、その時間帯を指した呼称。

新規ユーザーが来た際にニコる・ブーストなどをして「囲む」際に用いられる文言。

あるユーザーが使っていた[14]のを周囲のユーザーも使うようになり広まったもの。

「しんかこ」等と略されることが多い。

この文化はmstdn.osakamstdn.jpにも伝染している。

  • その顔文字は流行らないし流行らせない

「(*´ω`*)」の顔文字がトゥートされると書き込まれる文言。

元ネタはニコニコ動画のとある投稿者とその動画に定着したテンプレ。

  • たため

主にローカルタイムラインに流れてきた縦長トゥートに対して使われる言葉。

前述のようにfriends.nicoではローカルタイムラインをチャットの様に利用するユーザーが大半な為、会話を妨げる長文は嫌われる傾向にある。

その為「CWを使って畳め」という意味で使われる様になった。

ただし強制力はなく、あくまでも「CW推奨」ということを表す注意喚起程度の意味合いである。

  • ちくわ大明神

2ちゃんねる発祥のコピペが元ネタ。

この書き込みに対して「誰だ今の」などと返すのがお約束。

近年はこのネタが使われることも少なくなっていたが、マストドンの「インターネット老人会」の流れによって再び定着したもの。

特にローカルタイムラインでチャットのように会話が行われるfriends.nicoではこのネタが頻繁に使われている。

  • テレホタイム

元ネタはNTT東日本・西日本が提供する、23時から8時にかけて定額で通信ができるという1990〜2000年代に人気だったサービス。

friends.nicoでは主に23時のことを指し、「あけおめ」と同様に「テレホタイム」等とトゥートしてからテンプレネタを書き込み合う。

美味しい食べ物を食す際などに画像と共にトゥートに用いられる単語。

friends.nicoのユーザーの一人が、美味しい食べ物や酒を食す際に「ナルホドー!」などと書き込んだことから[15] [16] [17]

  • 何でもしますから

ニコニコ動画で有名なとあるゲイビデオの登場人物が発したセリフ。

これに対してもう一人の登場人物が「ん?今何でもするって言ったよね?」と返したため、この書き込みがされる際は同様に「ん?」等と書き込むのがテンプレとなっている。

  • 2355

23時55分になると書き込まれるテンプレ。

恐らく元ネタはNHKで放送されている同名の番組。

friends.nicoには「日産」の公式アカウントがいるため、「日産ゴーゴー」などと呼ばれ定着した。

  • ぬるぽ

2ちゃんねるや掲示板において「java.lang.NullPointerException」を指して用いられたネットスラング。

このネタが書き込まれたら「ガッ」と書き込むのが通例である。

「ちくわ大明神」と同じように、「インターネット老人会」の流れで活発に書き込まれるようになったネタの一つ。

  • ニコり手

「歌い手」が歌の動画をアップするユーザーを指す呼び名であるように、ローカルタイムラインに流れるトゥートを全てニコる、Twitterにおける「ファボ魔」の様な事をしているユーザーを指す。

この「全てニコる」という行為を最初にしたユーザーがこれを名乗ってから定着した。

friends.nico管理者のまさらっき氏により、この全ニコるをやり易くするChrome拡張機能「ニコルソン」も公開されている[18]

  • ふれんどん

トップページをはじめインスタンスの随所に登場する、friends.nicoの公式キャラクター。キャラクター名は2017年5月のニコニコ超会議に際して「マストドンテレビちゃん」とされていた[19]が、2017年12月1日、「ふれんどん」が正式な名前として決定した[20]

出典

  1. http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1704/19/news136.html
  2. https://blog.nicovideo.jp/niconews/105071.html
  3. http://dic.nicovideo.jp/a/%E3%83%8B%E3%82%B3%E3%82%8B
  4. https://friends.nico/@masarakki/2494108
  5. https://mstdn.jp/@nullkal/378696
  6. https://mstdn.jp/users/nullkal/updates/1139731
  7. http://blog.nicovideo.jp/niconews/21452.html
  8. http://www.chokaigi.jp/2017/booth/cho_nicofuture.html
  9. http://getnews.jp/archives/1806684
  10. https://friends.nico/@GLAY/1116597
  11. https://friends.nico/@chokudai/13450447
  12. https://friends.nico/@Myoku/390287
  13. https://friends.nico/@hajimehoshi/74180
  14. https://friends.nico/@alt468/1370924
  15. https://friends.nico/@rosylilly/14640368
  16. https://friends.nico/@rosylilly/15046623
  17. https://friends.nico/@rosylilly/15270764
  18. 2020年6月時点ではリンク切れである。
  19. http://www.chokaigi.jp/2017/booth/cho_nicofuture.html
  20. https://friends.nico/@rosylilly/99094393503067521

関連項目

外部リンク